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栃木市都賀町臼久保の薬師堂 [堂々巡り]

都賀町臼久保は、桜や蓮の花で有名な「つがの里」の北隣りに当たります。
栃木の市街地からは、県道37号線(栃木粟野線)を北進、北関東自動車道の下を抜けて、その先赤津川に架かる「大橋」の手前を左折して、大橋の下流側の橋、「臼久保橋」を渡って、少し細い道を西に進むと、東北自動車道の上を渡る「臼久保橋」も渡って、東北自動車道の西側に出ます。道を下って行くと、左側から立派な道路が合流してくるので、その道に戻る様に進むと、道路の右手に広い駐車場が有ります。
「つがの里」の第五と第六の駐車場です。その駐車場の間の道路に入って坂を上った所に有る、第四駐車場が最寄りの駐車場に成りますので、ここに車を停めて、薬師堂に向かいます。
臼久保の薬師堂は、「つがの里」北側に有る「ファミリーパーク」の西の奥、木立の中に有ります。
バーベキュー広場とアスレチック広場の間の道を西に進むと突き当りに堂宇が見えてきます。
臼久保薬師堂1.jpg
堂宇は東向き二間四面、入母屋造り向拝付の瓦葺のしっかりとしたものです。
臼久保薬師堂2.jpg
正面虹梁の上には見事な龍の彫り物が施されています。
臼久保薬師堂5.jpg臼久保薬師堂3.jpg
境内には栃木市指定天然記念物の、樹齢約150年の高野槇が有ります。
臼久保薬師堂6.jpg
「つがの里」は延暦八年(789)勝道上人によって、この地に建立された出井山華厳寺の跡で、江戸時代には下野観音霊場二十二番札所、都賀観音霊場三十番札所となっていました。
明治初期の廃仏毀釈の為に廃寺となり、明治五年に焼失しました。現在「つがの里」の有る観音山の東中腹には、観音堂が移築されています。
華厳寺とこちらの臼久保の薬師堂とは、関係が有ったかどうか資料が無いので分かりません。
都賀町史に依りますと、都賀町に残る薬師堂は、
①平川の薬師堂
平川薬師堂.jpg
②家中桜本・尊照院の薬師堂
桜本薬師堂.jpg
③家中宿・光明寺の薬師堂(現在は有りません、薬師像は本堂内に祀られています)
光明寺本堂.jpg
④家中本郷・宝蔵院跡の薬師堂
宝蔵院跡薬師堂.jpg
⑤家中本郷東の墓地前・玉蔵院跡薬師堂
玉蔵院跡薬師堂.jpg
⑥家中・中荒井の薬師堂(私はまだ確認出来ていません)
⑦家中・中新田・西光院跡の薬師堂
西光院跡薬師堂.jpg
⑧原宿・玉塔院の薬師堂
玉塔院薬師堂.jpg
⑨臼久保・東光寺跡の薬師堂
臼久保薬師堂4.jpg
⑩富張・長福寺の薬師堂
長福寺薬師堂.jpg
⑪深沢の通称・市兵衛薬師(個人の所有地内の為、まだ確認していません)
⑫大柿仲坪の薬師堂
⑬大柿中郷の薬師堂
大柿薬師堂.jpg
これらは管理されている寺院や地域の人達に依って、長く守られ信仰され続けて来ましたしかし、これからは人口の減少が確実に進んで行くため、これらの地域に根差した民間信仰も、次第に廃れて行ってしまうのかも知れません。上記の薬師堂の中にも盗難等で、御本尊を失ってしまった所も有ると聞いています。
地域も財産をどのように維持管理していくのか難しい時代に成ってきました。

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