旧栃木町役場庁舎の改修工事が進んでいます。 [建物]
今日、旧栃木町役場庁舎改修工事見学会に参加して来ました。
「旧栃木町役場庁舎」は、明治の初期に栃木県庁庁舎が初めて建設された跡地となる、「旧県庁堀」内の南東角地部分に、大正9年4月に起工し、大正10年11月に竣功しました。
(旧栃木町役場庁舎、背の高い木は「ヒマラヤ杉」樹齢は推定90年程か)
設計は町の技師をしていた堀井寅吉氏。木造2階建、塔屋付の洋風建築に成ります。最初の建物の設計図を銅版エッチングしたものが掲示されています。そこには建物の「北面」と「東面」の外観図や、1階と2階のフロアー図、そして建築工事概要などが記されており、初期の建物の様子がつぶさに知る事が出来ます。
(正面玄関左脇に設置された「栃木町役場庁舎設計図」の銅版エッチング)
栃木市では平成31年(2019)3月より建物の改修工事に着手しています。
改修工事の内容については、①建築当時の姿に復原する事。但し当初西側に付随していた建物は除く。②可逆性の確保。これは耐震性の確保等の補強材を鉄骨等で加えるが、元の建物にあえて溶け込ませないで、補強の為当初には無い構造物とハッキリ判別できるようにし、将来更に良い工法で補強が可能になった時は、追加補強を撤去することが出来る様にしておくこと。③誰もが安心して利用できる建物として改修(バリアフリー対策)の3つが工事に際しての基本方針(見学会配布資料より参照)
(見学会会場に掲示された建築当時の様子の写真と上棟式日付や関係者名を記した棟札)
改修工事は令和3年(2021)1月までの工期を予定しています。現在は、1階の床や天井を解体し、基礎工事の準備中とのことです。
本日の見学会は市内でも珍しい大正時代の洋館の、改修中しか見る事が出来ない、床下や木組みなどを直接見る事が出来るチャンスと言うので、参加申し込みをしました。
私は栃木第二小学校(現、栃木中央小学校)で子供時代を過ごしました。大人になってからもこの「旧栃木町役場庁舎」は、とても好きな建物で、四季折々写真に収めてきました。
(1994年6月、栃木第二小学校(現、栃木中央小学校)の屋上より撮影)
(2019年9月、旧県庁堀漕渠より) (1974年6月撮影、ヒマラヤ杉はまだ低かった)
(2013年7月撮影、栃木市役所別館として利用されている頃)
(2019年4月撮影、東側の枝垂れ桜) (2010年頃撮影、コブシの木はすでに伐採)
午前10時集合で、参加者が集まってきました。大型台風が近づいて来ている為、天候が気になりましたが、台風前で気温が上昇、日差しがきつく、建物の陰に入って待ちました。
(改修工事の為、周囲に仮囲いが設置されています。)
見学会の始めに栃木市教育委員会事務局文化課の担当者さんから説明を聞いて、改修工事現場での見学開始となりました。
(改修工事見学会の担当職員さんと参加者たち、ヘルメットを被って見学しました。)
(入口から入って所定の見学場所から。床や天井が撤去された内部)
(天井部分には太い梁が見えます) (梁は2本の柱をボルトで繋いだ合せ梁に成っています)
梁の材料は国産材では無くて、北米産の米松との事。寒い地方の木材の為硬い材料である。
梁の長さは、当時の荷車や船で輸送している為、短く途中で継いで使用して有るのが確認出来ました。
(床下基礎部分、大谷石が積まれています)
(床下換気の目的で取り付けられた基礎部分の換気口。外観は綺麗に形成されています)
(天井裏の木組み構造が見られます) (天井が有った時の風景です)
(建屋東側の増築部分) (改修で建築当初に戻す為、増築部は解体撤去されました)
昭和12年~13年頃、栃木市制が施行された当時に増築された東側の建屋は、今回大正10年の建築当時に戻す為、解体撤去されました。その脇に有った枝垂れ桜は今のまま残される様です。
尚、ヒマラヤ杉はドンドン大きく高く成長しているので、少し心配です。写真で撮影しても建屋がだんだん隠れる様に成ってきています。少しダイエットさせられれば良いのではと思います。
見学会場では色々と説明が有り、大変勉強になりました。
令和4年度(2022)には生まれ変わった建物を見る事が出来ます。その時が今から楽しみです。
「旧栃木町役場庁舎」は、明治の初期に栃木県庁庁舎が初めて建設された跡地となる、「旧県庁堀」内の南東角地部分に、大正9年4月に起工し、大正10年11月に竣功しました。
(旧栃木町役場庁舎、背の高い木は「ヒマラヤ杉」樹齢は推定90年程か)
設計は町の技師をしていた堀井寅吉氏。木造2階建、塔屋付の洋風建築に成ります。最初の建物の設計図を銅版エッチングしたものが掲示されています。そこには建物の「北面」と「東面」の外観図や、1階と2階のフロアー図、そして建築工事概要などが記されており、初期の建物の様子がつぶさに知る事が出来ます。
(正面玄関左脇に設置された「栃木町役場庁舎設計図」の銅版エッチング)
栃木市では平成31年(2019)3月より建物の改修工事に着手しています。
改修工事の内容については、①建築当時の姿に復原する事。但し当初西側に付随していた建物は除く。②可逆性の確保。これは耐震性の確保等の補強材を鉄骨等で加えるが、元の建物にあえて溶け込ませないで、補強の為当初には無い構造物とハッキリ判別できるようにし、将来更に良い工法で補強が可能になった時は、追加補強を撤去することが出来る様にしておくこと。③誰もが安心して利用できる建物として改修(バリアフリー対策)の3つが工事に際しての基本方針(見学会配布資料より参照)
(見学会会場に掲示された建築当時の様子の写真と上棟式日付や関係者名を記した棟札)
改修工事は令和3年(2021)1月までの工期を予定しています。現在は、1階の床や天井を解体し、基礎工事の準備中とのことです。
本日の見学会は市内でも珍しい大正時代の洋館の、改修中しか見る事が出来ない、床下や木組みなどを直接見る事が出来るチャンスと言うので、参加申し込みをしました。
私は栃木第二小学校(現、栃木中央小学校)で子供時代を過ごしました。大人になってからもこの「旧栃木町役場庁舎」は、とても好きな建物で、四季折々写真に収めてきました。
(1994年6月、栃木第二小学校(現、栃木中央小学校)の屋上より撮影)
(2019年9月、旧県庁堀漕渠より) (1974年6月撮影、ヒマラヤ杉はまだ低かった)
(2013年7月撮影、栃木市役所別館として利用されている頃)
(2019年4月撮影、東側の枝垂れ桜) (2010年頃撮影、コブシの木はすでに伐採)
午前10時集合で、参加者が集まってきました。大型台風が近づいて来ている為、天候が気になりましたが、台風前で気温が上昇、日差しがきつく、建物の陰に入って待ちました。
(改修工事の為、周囲に仮囲いが設置されています。)
見学会の始めに栃木市教育委員会事務局文化課の担当者さんから説明を聞いて、改修工事現場での見学開始となりました。
(改修工事見学会の担当職員さんと参加者たち、ヘルメットを被って見学しました。)
(入口から入って所定の見学場所から。床や天井が撤去された内部)
(天井部分には太い梁が見えます) (梁は2本の柱をボルトで繋いだ合せ梁に成っています)
梁の材料は国産材では無くて、北米産の米松との事。寒い地方の木材の為硬い材料である。
梁の長さは、当時の荷車や船で輸送している為、短く途中で継いで使用して有るのが確認出来ました。
(床下基礎部分、大谷石が積まれています)
(床下換気の目的で取り付けられた基礎部分の換気口。外観は綺麗に形成されています)
(天井裏の木組み構造が見られます) (天井が有った時の風景です)
(建屋東側の増築部分) (改修で建築当初に戻す為、増築部は解体撤去されました)
昭和12年~13年頃、栃木市制が施行された当時に増築された東側の建屋は、今回大正10年の建築当時に戻す為、解体撤去されました。その脇に有った枝垂れ桜は今のまま残される様です。
尚、ヒマラヤ杉はドンドン大きく高く成長しているので、少し心配です。写真で撮影しても建屋がだんだん隠れる様に成ってきています。少しダイエットさせられれば良いのではと思います。
見学会場では色々と説明が有り、大変勉強になりました。
令和4年度(2022)には生まれ変わった建物を見る事が出来ます。その時が今から楽しみです。
2019-09-08 16:23
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