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明石海峡大橋・大鳴門橋・瀬戸大橋を渡る [橋梁]

先のゴールデンウイークの前半、本州四国連絡橋の二つのルート、「神戸・鳴門ルート」と「児島・坂出ルート」を通って、四国の徳島県と香川県とを巡ってきました。
目的は、我が国の土木技術の粋を集めて架橋された、日本の代表的な橋梁群を実際に見て・渡って、実感すること。
昨年は、もう一つの「尾道・今治ルート」通称瀬戸内しまなみ海道を渡ったので、今回で本州四国連絡橋を走破することとなった。
残念ながら天候的には「曇天」と恵まれなかったのが、少し悔やまれるが、それはどうにも成らないこと。
旅のスタートは関西空港から、泉佐野市でレンタカーを借りて出発。大阪を通過して神戸から最初の目標「明石海峡大橋」に向かいました。明石海峡大橋(上空から).jpg
(明石海峡大橋:上方が本州神戸側、下方が淡路島側に成ります。写真は以前北九州空港からの帰りの、飛行機の窓越しに撮影したものです。)
明石海峡大橋については、最近NHKの「新プロジェクトX」にて、工事の模様が紹介されていましたが、着工は昭和63年(1988)5月、開通は平成10年(1998)4月5日、全長は3,911mで、現在世界2位(2022年3月までは1位だった)。構造形式は3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋、主塔の高さは、海面から298.3mといいます。
明石海峡大橋を渡る.jpg明石海峡大橋1.jpg
本州四国連絡橋3ルートの中で、近畿圏に一番近いため、通行量も一番多いと言います。多くのトラックなどと共に橋を渡ると、その主塔の高さを見上げながらも、3分ほどで明石海峡大橋を通過してしまいました。
淡路島側で、橋詰の「道の駅あわじ」に寄って、まじかで世界第二位の橋長を誇る「明石海峡大橋」の全景を確認しました。ゴールデンウイーク中と有って、駐車場は車が溢れていました。

次に、淡路島から「大鳴門橋」を渡り、四国徳島県に上陸しました。
大鳴門橋1.jpg鳴門市デザインマンホール蓋.jpg
(鳴門市のマンホール蓋は、大鳴門橋と渦潮とがデザインされています。)

大鳴門橋は全長1,629m、幅25m、主塔の高さ144.3m。構造形式は明石海峡大橋と同じ、3径間2ヒンジ補剛トラス吊橋です。車で通過すると1分そこそこで渡り切りました。主塔の高さは明石海峡大橋のほぼ半分です。主塔が低いせいでか、橋の幅員が広く感じられました。昭和60年(1985)6月8日に開通しました。まだ明石海峡大橋の着工前の事です。
鳴門北ICで、高速道路を降り、鳴門市内で「大鳴門橋と鳴門の渦潮」をデザインした、マンホール蓋を見つけ、写真に収めました。次に大鳴門橋の四国側橋詰に有る、「鳴門公園・千畳敷展望台」に向かい、「大鳴門橋」の全景をまじかに見てきました。
大鳴門橋.jpg皇太子殿下御台臨地の碑.jpg

千畳敷展望台には、鳴門海峡を望むように建てられた「皇太子殿下御台臨地」と刻した石碑が有りました。碑陰の碑文によると、明治41年4月16日に皇太子殿下がこの地を訪れたことを記しています。元号から皇太子は、その後大正天皇となられた、明宮嘉仁親王(はるのみやよしひとしんのう)
です。

大鳴門橋をじっくりと見た後、その日は徳島市に宿泊、夜は「阿波おどり会館」で、えびす連の人達の「阿波おどり」の囃子と踊りを、楽しみました。
阿波おどり会館.jpgえびす連による踊り.jpg

次に渡る橋は、「瀬戸大橋」ですが、瀬戸大橋はひとつの橋ではなく、瀬戸内海の島々をつなぐ多くの橋の総称に成ります。昭和63年(1988)4月10日に全線開通しています。この開通によって、初めて四国と本州とが陸路で結ばれました。
瀬戸大橋(上空から).jpg
(この写真の飛行機の窓越しに撮影していて、ハッキリ見ることが出来ませんが、手前が香川県坂出市で、写真右上端が岡山県倉敷市に成ります。)
香川県の坂出北ICから瀬戸中央自動車道に入り、瀬戸大橋に向かいます。
坂出北IC料金所.jpg備讃瀬戸大橋.jpg
最初に2連の吊橋を渡ります。手前が「南備讃瀬戸大橋」、続いて「北備讃瀬戸吊橋」です。
四国坂出と与島を、中間の三つ子島で「南」と「北」を繋いでいます。橋を渡り始めると前方に四つの主塔が並んで見えます。吊橋の長さは「南」が1,723m、「北」が1,611mとほぼ同等の吊橋です。

与島から羽佐島間には、トラス橋の「与島橋」となっていますが、車で通過すると橋上には街灯が建つだけで、橋を渡っているという認識が無いまま、次の「岩黒島橋」そして次の「櫃石橋」に向かって行きす。

岩黒島橋・櫃石橋(斜張橋).jpg
そして現れた「岩黒島橋」は、橋上に大文字のアルファベット「H」の形の主塔が立ち上がっていて、そこから放射状に直線的に張られたケーブルが両サイドに伸びてくる。力強さを感じる主塔が目の前に4本立っている。「斜張橋」です。岩黒島橋と、それに続く櫃石島橋とで、2連の斜張橋が連なっています。
橋長は同じで、792m。構造形式は3径間連続鋼トラス斜張橋です。

そして瀬戸大橋で最も本州側に架かる「下津井瀬戸大橋」、橋長1,447m、主塔の高さは、本州側146m、櫃井島側が少し高く149mとなっています。
下津井瀬戸大橋(吊橋).jpg
この瀬戸大橋の一番本州側に架かる「下津井瀬戸大橋」の中ほどで、香川県坂出市から岡山県倉敷市に入ろました。因って瀬戸大橋の大部分は四国側香川県坂出市なのだそうです。前方に見える山は「鷲羽山」標高は112.7m。写真右手山の山頂近くに、瀬戸大橋の全体を見晴らす展望台が有るので、次はその展望台に向かい、瀬戸大橋を確認していきます。
岡山県倉敷市に入る.jpg児島IC出口.jpg
(下津井瀬戸大橋を渡りきると、道路左手に「岡山県倉敷市」の表示。前方の鷲羽山トンネルへ。
名勝下津井鷲羽山展望地点より.jpg

鷲羽山トンネルを抜け、「児島」ICで瀬戸中央高速道路から一般道に降り、鷲羽山展望台に到着。
駐車場より歩いて展望台へ。展望台からは瀬戸内海の多くの島々を眼下に見渡すことが出来ます。
右手前に、先ほど走ってきた「下津井瀬戸大橋」(吊橋)が見えます。
下津井瀬戸大橋(鷲羽山展望台より)).jpg
ズームアップして「下津井瀬戸大橋」の補剛トラス部分を拡大すると。
鉄道との併用橋、瀬戸大橋.jpg
橋の上段には自動車が走行、下段部にはJR四国が運営する鉄道路線「本四備讃線」の電車が走っています。

視線を少し左に向けると、4本のH型の主塔が連なるのが見えます。手前が櫃石島橋、その奥が岩黒島橋の2連斜張橋です。
櫃石島橋・岩黒島橋(鷲羽山展望台より).jpg

更に視線を左奥に移すと、ぼんやりでは有りますが2連の吊橋が確認できます。
南・北備讃瀬戸大橋(鷲羽山展望台より).jpg
北備讃瀬戸大橋とその先、南備讃瀬戸大橋の橋影です。
天気が良ければその先に、飯野山(讃岐富士)標高422mも確認できたかもしれません。

瀬戸内海をまたぎ、四国と陸路で結ぶこれらの本州四国連絡橋の超大橋は、我国の土木技術のレベルの高さと、そこに携わる多くの技術者の魂の具現化であると、つくづく感じられる旅に成りました。
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