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三杉川の橋巡り③ [栃木市の河川と橋]

今回も市内を流れる三杉川に架かる橋を巡って行きたいと思います。
1回目、2回目とも寄り道も有って、1回で三杉川に架かる橋を3橋づつしか回れなかった。今回は少しスピードアップして、多くの橋を巡って行きたいと思います。

早速、前回最後に見た「中妻南橋」の下流に架かる橋を探していきます。
「中妻南橋」を渡ると直ぐ東北自動車道のアンダーになりますが、その手前に三杉川の左岸に沿って細い道が通っています。その道を350メートル程進むと鋼桁橋が現れました。「杉本橋」です。
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(「中妻南橋」から下流側350メートルに架かる「杉本橋」)
橋長は11メートル弱、幅員3メートルと小ぶりです。現在の橋は1982年に架けられていますが、地形図上ではそれ以前より橋が有った事が確認出来ます。ただ橋名の「杉本」は何から命名されたものか、架橋地点の字名は「上耕地」としか確認できません。気になるのは周辺に「杉本」と言う姓のお宅が何軒か確認出来、それらとの関係性が有るのか、もう少し調査が必要です。
先を急ぎます。三杉川はこの後東北自動車道の下を抜けて東側に流れて行きます。そこで東北自動車道のアンダーを抜けて、東側に沿って走る側道に出て南に進み、次の橋を目指します。
この側道は最初の「中妻南橋」から東北自動車道のアンダーを抜けて来た道路に成ります。側道上に橋が現れました。
この橋も鋼桁橋です。橋の長さは23メートルと三杉川に架かる橋としては比較的長くなっています。幅員はガードレールタイプの高欄間は4メートルほど有りそうですが、橋詰に建つ道路標識には「2.0t」「2.2m」と表示されています。橋長が長い割りに橋の中程に有る橋脚が心もとなく、その為耐荷重が2トンしか無い為、大型車両の通行には耐えられないのでしょう。
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(鋼製の桁を支える橋脚が何とも心もとない)
そこで橋自体の幅員は4メートル有る所、その橋の両側に幅員2.2メートルに抑える鉄パイプのポールを設置して通行制限を行っている様です。実際ポールは根元からへし曲げられていますが、それでもコンクリート製のブロックが頑張っています。
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(東北自動車道側道に架かる「中川原橋」、南側から撮影)

橋の名前は「中川原橋」、架橋場所の字名から命名された様です。直ぐ脇の東北自動車道の高架橋に掲示されている占用許可標識に<岩舟町大字小野寺字中川原地先>の場所名が確認出来ます。

次の橋は側道をそのまま南に進んで行くと、道路の左手に見えてきます。私が行ったときは丁度橋の高欄の付け替え工事の真っ最中でした。
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(高欄付け替え工事中の「石橋橋」)

橋の名前は「石橋橋」で、石橋は現地の字名になります。昔この辺に石の橋が架けられていてそこから地名が「石橋」と成って、今度は石橋に架かる橋に成るから「石橋橋」となった訳。こんな命名は他にも有ります。栃木市柏倉町の藤川には、「土橋橋」と名付けられた橋が有ります。命名の経緯は同じでしょう。現在架かる橋はきちんと高欄の有るコンクリート橋ですが「土橋橋」です。
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(栃木市柏倉町の「土橋橋」)

先に進みます。又、側道を真っ直ぐ南進して行くと、Y字路が現れますのでここで側道から外れ、左の道を200メートルほど行った所で又、三杉川の橋を渡ることに成ります。今回4番目の橋は「小野寺橋」です。
現在の橋は昭和34年(1959)3月に竣功したもので、橋の上流側左岸に「小野寺橋竣工記念碑」が建てられています。
10小野寺橋.jpg10小野寺橋竣功記念碑.jpg
(「小野寺橋」と上流側左岸に建つ竣工記念碑)
題字は昭和10年12月から10年間小野寺村村長だった野尻金一郎氏によるものです。

5番目の橋は「小名路橋」です。「小名路」は大字小野寺の小字の一つに成ります。橋長18.7メートル、有効幅員6.5メートル、昭和57年(1982)3月に竣工しています。
11小名路橋1.jpg11小名路橋橋名板.jpg
(「小名路橋」橋詰より下流側を望む。写真左側は上岡の小丘)

三杉川はこの「小名路橋」から一直線に南流して上岡の小丘に遮られ、流路を小丘の西側に変えています。
この直線状の河道は昭和59年頃人工的に開鑿されたもので、それ以前は小名路橋の下流から「く」の字に西方向に蛇行していました。橋の西詰から南西方向に走る道路は旧河道の右岸に沿っていた道路の残りです。
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(かつての三杉川の河道は、写真右側に見える道路に沿って南西方向に蛇行していました)

新しい河道は「く」の字の上下を結んだ直線状で、その間約100メートルの間隔で、6番目の橋「湊橋」そして7番目の橋「新小名路橋」と、三つの橋が並んでいます。
12湊橋.jpg12湊橋銘板.jpg
(下流側に架かる「新小名路橋」より上流「湊橋」とその上「小名路橋」を望む)

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(「新小名路橋」 後方の山並みは唐沢山地、その手前に「岩舟JCT」を望む)

三杉川は上岡の小丘の西麓を蛇行しつつ更に南流しています。そして上岡の地で架かる「上岡橋」そしてその下流下岡に架かる「下岡橋」を潜り、岩舟町古江に向かって流れて行きます。
14上岡橋.jpg14上岡橋竣功記念碑.jpg
(「上岡橋」橋詰の桜の古木とその脇に建つ「上岡橋竣功記念碑」)

以前来た時は、橋の袂の桜の古木が満開でした。桜の木の横に建つ石碑には「上岡橋竣功記念碑」と刻されています。碑陰には「昭和三十年三月竣工」「総工費七拾万圓也」等の文字が確認出来ます。
又、桜の咲く頃に訪れたいですね。

橋を渡らずに、先ほどの道路を更に南下して行くと、三杉川が左手から右手方向に流れて行きます。架かる橋は土地名を採った「下岡橋」に成ります。ここで今回9橋目に成ります。
この橋の写真は17年前にも撮影しています。現在の橋は2005年1月竣工です。

15旧下岡橋.jpg15現下岡橋.jpg
(1993年11月撮影の「下岡橋」と2005年1月竣工の現在の「下岡橋」)

今回はここまでにします。今回の9橋の位置関係が判る様に頑張って模式図に表してみました。少し小さくて見にくいでしょうが、参考にして下さい。図の右手方向が北になっていますので、三杉川はこの間北から南に蛇行しつつ流れています。
三杉川中流域北部模式図.jpg
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