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栃木市国府町の勝光寺 [堂々巡り]

栃木市国府町に有る勝光寺は、真言宗智山派の寺院にて、正式には「瑠璃光山 不動院 勝光寺」と号します。ご本尊は不動明王になります。勝光寺4.jpg勝光寺5.jpg
明治19年発行の「2万分1フランス式彩色地図・下都賀郡大宮村」には、「国府村」と記された下側に「光勝寺」の文字が見えます。おそらく「勝光寺」の誤記と思われます。寺院の卍の記号から南に一直線に参道が出ています。参道が突き当たって北西側から東の「寄居村字平六」に斜めに走る道路が国府村と大宮村の境界線となります。これらの道路事情は現在もほとんど変わっていません。大きく変わったのは、勝光寺のすぐ西側を南北に貫く、栃木市の環状道路が抜けたことです。
勝光寺略図.jpg
(国土地理院発行地図「小金井」を参考に勝光寺付近を抜粋し略図化)
略図の左下、大宮神社付近の人家の密集した部分が「大宮城」の跡になります。現在も一部土塁らしき場所も残されています。
「勝光寺」の開基は、明鏡上人と言われ、大宮塚原に天延元年(973)の創立と伝えられます。その後国府町木の寺と現在地国府跡に当時使った土台石を敷き建立した。村史によれば、「本堂縦11間、横7間、庫裏縦7間、横5間、屈曲して南向き藁葺屋根」と、有ります。現在の本堂は昭和45年(1970)に鉄骨で新築されました。その際23個の国府庁の土台石はそのまま埋められました。
勝光寺2.jpg
本堂西方に三間四方の薬師堂が有ります。本尊は泥土薬師と言い、明鏡上人讃岐国(愛媛県)多度郡屏風浦誕生院から移したもので、木造の座像ですが、丈は一尺八寸・作者不明です。(残念ながら現在は無いそうです)
勝光寺0.jpg勝光寺1.jpg
尚、この薬師堂は正徳四年(1714)建立されました。屋根は銅板葺きで、その形を見ると勾配が強く、大きく反り返っています。これだけ反り返った屋根を持つ堂宇は栃木市内では他に見られません。
勝光寺3.jpg
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