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隅田川のナイトクルーズ船に乗船しました。 [橋梁]

先日、隅田川ナイトクルーズに参加して、隅田川に架かる橋のライトアップを楽しんできました。
その日はたまたま真冬のような天候になってしまいましたが、完全防寒体制で乗船、当然客室には入らず、上部デッキの最前列に陣取りました。
日が暮れてからのクルージングは、予想以上に冷たい空気が、顔に容赦なく当たってきます。が、ライトアップされた隅田川の橋梁群が見られる興奮が、その寒さを跳ね返してくれます。

船は両国の船乗り場から一度、隅田川を遡り、桜橋の手前でUターン。ここから隅田川を下って河口に向かって行きます。
スタート地点は、東京スカイツリーをまじかに臨む、言問橋ですが、言問橋は残念ながらライトアップされていなかったので、闇の中に沈んで気が付くこともなく、スカイツリーに目を奪われたまま、言問橋の下を通過。
0.東京スカイツリー.jpg
東武スカイツリーラインの鉄橋を通過すると、目の前に三つの滑らかなアーチが、ライトアップで浮き出ています。上路式三連アーチ構造の「吾妻橋」です。
2.吾妻橋1.jpg
橋長は、150.1m 幅員23.4m 竣工したのは昭和5年(1930)です。
欄干の中央部分が、江戸紫色に照明されています。

次に現れるのは、「駒形橋」です。
3.駒形橋1.jpg
吾妻橋が暖かい照明だったのが、一変して青系色に照明されています。
三径間の中央の構造は、アーチの中間に橋桁が位置する中路式、左右の景観は橋桁の下でアーチが支える上路式と言う構造になっていて、リズミカルな印象が有ります。
橋長は146.3m、幅員25.8m 竣工は昭和2年(1927)です。

駒形橋を潜ると、次は「厩橋」が現れます。
4.厩橋1.jpg
三連のアーチで下側の橋桁を支える、下路式構造で、三径間の中央部の桁が青系、両サイドが紫系に照明されて、スッキリとした感じがします。
橋長は151.4m、幅員24.5m 竣工は昭和4年(1929)です。

次に現れるのは、「蔵前橋」です。
5.蔵前橋1.jpg
三径間で橋桁が上部に設けられ、下側になだらかなアーチで支える上路式構造で、大人しい感じの橋です。
中央径間の欄干の照明は緑系で、左右の径間は淡い紫系でしょうか。
橋長は173.4m 幅員23.0m 竣工は昭和2年(1927)です。

蔵前橋を過ぎると、左岸に両国の船乗り場が有ります。この船も最後はこの発着場に戻ってきますが、今はさらに隅田川を下って行きます。船はJR総武線の鉄橋の下を潜り、次は「両国橋」です。が、両国橋はなぜかライトアップされておらず、闇の中に街灯の明かりだけが灯っていました。
船は首都高速6号、7号が交差する「両国ジャンクション」を頭上に見て、先に進んでいくと、前方に黄色く輝く「新大橋」が近づいて来ます。
黄色に照明された橋桁が横一直線に右岸と左岸を結んでいます。その中間より左岸側に寄った辺りにやはり黄色に輝く2本の柱が建ち、そこから橋桁を支持するためのケーブルが斜めに伸びています。
7.新大橋1.jpg
二径間連続斜張橋の「新大橋」です。
橋長は170.0m 幅員24.5m 竣工は昭和52年(1977)になります。

新大橋を過ぎると、隅田川は少し右方向にカーブしているのか、その先から次の橋が見えてきました。
ライン川に架かっていたケルンのつり橋をモデルにした「清州橋」です。
2基の主塔から左右になだらかに垂れ下がるケーブルが、白く照らし出され、紫色に光る中央径間の欄干の上部に優雅な曲線を造っています。
8.清州橋1.jpg
清州橋の近くから、その主塔を見る白色のライトアップが下に下がると、徐々に影となりリベットの頭がその影の中に光浮き出る。上部からのグラデーションが主塔を力強く浮かび上がらせている。
清州橋主塔部.jpg
清州橋は、平成19年(2007)に国の重要文化財に指定されました。
橋長は186.2m 幅員26.1m 竣工は昭和3年(1928)です。

清州橋を過ぎると、目の前に現れたのが「隅田川大橋」です。
この橋は二階建て構造になっていて、上を走るのが首都高9号、下が東京都道475号。
9.隅田川大橋1.jpg
写真左側で、橋脚部に架かる緑色の橋桁が東京都道。その上に照明で白く照らされている橋脚が、首都高部分です。その空間の先に垣間見える橋が、次の「永代橋」です。大きなアーチが青色で照らされています。さらにその奥、写真中央に白く輝いている主塔はその奥の「中央大橋」になります。

「永代橋」です。中央の大きなアーチと、そこから左右に水平に伸びる桁が、青色でライトアップされて、ドッシリとした重量感が漂います。
10.永代橋1.jpg
関東大震災の復興事業で内務省復興局により架け替えられた、隅田川で最も古い橋とのことです。
清州橋と同じくこの永代橋も、平成19年(2007)に国の重要文化財に指定されました。
橋長は184.7m 幅員25.6m 大正15年(1926)の竣工です。

永代橋を過ぎると、川筋はYの字に分かれています。右方向が隅田川、左方向が晴海運河です。中央の高層ビルが林立している所は「「石川島」。船は右側の隅田川に進路を進めます。
その高層ビル群の中に、白く照らし出されている斜張橋の主塔が聳える様に建っています。
「中央大橋」です。
11.中央大橋1.jpg
橋長は210.7m 幅員25.0m 竣工は平成5年(1993)です。

次に現れた橋は、「佃大橋」なんとも飾り気のないシンプルな箱桁橋です。
12.佃大橋1.jpg
橋長220.0m 幅員25.4m 竣工は昭和39年(1964)になります。

船は更に隅田川を下って来ました。現れたのは「勝鬨橋」になります。
13.勝鬨橋1.jpg
三径間で、中央部はかつては橋桁が中央部から分かれ、「ハ」の字に上方に開く構造になっていました。左右の側径間は下路式のアーチ橋になっています。しかし交通量が増えた為、昭和45年に開閉を中止しています。
この勝鬨橋も、平成19年(2007)に国の重要文化財に指定されました。
橋長246.0m 幅員26.6m 竣工は昭和15年(1940)です。

次はいよいよ隅田川の、最下流部に架かる「築地大橋」になります。
14.築地大橋1.jpg
三径間連続中路式アーチ橋の、飛び跳ねる様に大きな曲線を描くアーチ部を赤色の照明を当て、その中央を横に貫く橋桁をスッキリとした白色に照らし、モダンなイメージです。
橋長は245.0m 幅員は32.3m~47.9m 竣工は平成26年(2014)と、新しい橋です。

築地大橋を抜けると、隅田川河口で東京湾に至ります。
ここに来て、右手のビルの合間に暖かなオレンジ色にライトアップされた、東京タワーが姿を現しました。
東京タワー.jpg

東京スカイツリーから始まった「隅田川ナイトクルーズ」、最後は東京タワーで終了です。


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