ある陶芸家の個展を見て
昨年の秋、ある陶芸家の個展の案内状が、郵送されてきました。
最初はその差出人に、ピンときませんでした。「誰からだろうか」と。 そして、案内状を読んでいるうちに、思い当たりました。
昨年の夏ごろだったか、栃木市湊町「お茶の小井沼」の店舗と蔵を使って、行われていた、その陶芸家の作品展を見に行き、記帳をして来た事が有りました。
この作家の作品は、チョッと変わっていて、お茶碗や花瓶などと言うものでは無く、私たちが家庭で日常的に使っている、例えば「ノートパソコン」とか、「文房具」などを、実物大でその形状を再現させているのです。
今回の案内状には、自転車が、それも本物と見間違うようなリアルさ。その作品に興味を抱いて、見に行ってきました。
個展「私」の会場は、「大久保分校スタートアップミュージアム」という、栃木県足利市大久保町にある、廃校を改築した美術館です。その住所からグーグルマップで検索して、行ってきました。
場所は、足利フラワーパークの西方、田園地帯の真ん中、分校の敷地の南側には「尾名川」と言う小河川が流れ、そこに架かる「分校橋」を渡っていく。車を校庭跡に止め、展示会場の校舎に入りました。
初めに目を引いたのは、廊下に架かっている「カーテン」です。
これも作品です。本当にカーテンそのものです。ふと開いて窓の外の風景を見たくなります。そこにはどのような風景が広がっているのか。
教室の中に入ります。有りました、案内状に出ていた「自転車」です。
作者が8年間乗り続けた自転車を、実寸サイズで作られているそうです。とても土をこねて、成型して焼いた「陶器」とは思えません。
私が子供の頃、家は自転車店を営んでいました。その為、ついつい細かいところを観察していました。
「フレーム」は婦人用。「ハンドル」はセミアップタイプ、お洒落なかご付で、フルカバーチェーンケース、まさに昭和の自転車です。
でも、車輪のスポークが有りません。自動車のタイヤに付いているホイルの役目をする。車軸とタイヤを連結する部品です。
子どもの頃、この自転車の車輪の組み立てを手伝いました。車軸側のハブとタイヤ側のリムとを、スポークで連結させるのですが、これは結構慣れるまでは難しかったです。
組み立てたホイルを父が、スポークの張りを調整して、車輪がブレずに回転するようにします。次の写真が「ホイールの調整作業」です。
スポークは細い金属製の部品ですから、陶器で再現することは困難でしょうが、考えてみると作者の意図はもっと深い気がします。
この自転車の作品は、動いている、走っている所を表現しているからです。
見ると、止まっている時、倒れないように後輪に付いた「スタンド」を下ろしますが、この作品はそのスタンドも上がっています。走っているからです。その時車輪は回転をしている為、スポークは見えなくなっているはずです。これでリアルだったのです。
他の作品も見てみます。
とても陶器とは思えない作品が並んでいました。
案内状によると、この個展は2月2日(日)までだそうです、金・土・日・祝の10:00~17:00の開館ですから、残すところ今週末と来週末だけに成っています。
最初はその差出人に、ピンときませんでした。「誰からだろうか」と。 そして、案内状を読んでいるうちに、思い当たりました。
昨年の夏ごろだったか、栃木市湊町「お茶の小井沼」の店舗と蔵を使って、行われていた、その陶芸家の作品展を見に行き、記帳をして来た事が有りました。
この作家の作品は、チョッと変わっていて、お茶碗や花瓶などと言うものでは無く、私たちが家庭で日常的に使っている、例えば「ノートパソコン」とか、「文房具」などを、実物大でその形状を再現させているのです。
今回の案内状には、自転車が、それも本物と見間違うようなリアルさ。その作品に興味を抱いて、見に行ってきました。
個展「私」の会場は、「大久保分校スタートアップミュージアム」という、栃木県足利市大久保町にある、廃校を改築した美術館です。その住所からグーグルマップで検索して、行ってきました。
場所は、足利フラワーパークの西方、田園地帯の真ん中、分校の敷地の南側には「尾名川」と言う小河川が流れ、そこに架かる「分校橋」を渡っていく。車を校庭跡に止め、展示会場の校舎に入りました。
初めに目を引いたのは、廊下に架かっている「カーテン」です。
これも作品です。本当にカーテンそのものです。ふと開いて窓の外の風景を見たくなります。そこにはどのような風景が広がっているのか。
教室の中に入ります。有りました、案内状に出ていた「自転車」です。
作者が8年間乗り続けた自転車を、実寸サイズで作られているそうです。とても土をこねて、成型して焼いた「陶器」とは思えません。
私が子供の頃、家は自転車店を営んでいました。その為、ついつい細かいところを観察していました。
「フレーム」は婦人用。「ハンドル」はセミアップタイプ、お洒落なかご付で、フルカバーチェーンケース、まさに昭和の自転車です。
でも、車輪のスポークが有りません。自動車のタイヤに付いているホイルの役目をする。車軸とタイヤを連結する部品です。
子どもの頃、この自転車の車輪の組み立てを手伝いました。車軸側のハブとタイヤ側のリムとを、スポークで連結させるのですが、これは結構慣れるまでは難しかったです。
組み立てたホイルを父が、スポークの張りを調整して、車輪がブレずに回転するようにします。次の写真が「ホイールの調整作業」です。
スポークは細い金属製の部品ですから、陶器で再現することは困難でしょうが、考えてみると作者の意図はもっと深い気がします。
この自転車の作品は、動いている、走っている所を表現しているからです。
見ると、止まっている時、倒れないように後輪に付いた「スタンド」を下ろしますが、この作品はそのスタンドも上がっています。走っているからです。その時車輪は回転をしている為、スポークは見えなくなっているはずです。これでリアルだったのです。
他の作品も見てみます。
とても陶器とは思えない作品が並んでいました。
案内状によると、この個展は2月2日(日)までだそうです、金・土・日・祝の10:00~17:00の開館ですから、残すところ今週末と来週末だけに成っています。