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琵琶塚古墳が造られた当時の姿を見せる。

今年の3月の末に、小山市にある琵琶塚古墳を訪れました。そして驚きました。
古墳の景色が以前の雰囲気から、全く変わっていたからです。
先ずその時の写真を紹介いたします。
2022年3月23日琵琶塚古墳.jpg
撮影日は、2022年3月23日です。
何をそのように驚くことが有るのか、当然この写真だけでは分かりませんので、3年前に訪れた時に、撮影した写真を紹介します。
2019年5月16日琵琶塚古墳.jpg
撮影日は、2019年5月16日です。
古墳の上や周辺に高く伸びた木立が、全て伐採撤去されて、残されたものは後円墳部の頂上に祀られている石の祠だけ、ポツンと建っている風景です。

琵琶塚古墳は、栃木県南部、小山市飯塚地区に6世紀前葉に築かれた、栃木県最大級の前方後円墳です。思川と姿川との合流点に臨む飯塚地区には、飯塚古墳群として100基以上の古墳が、南北1.5km、東西0.4kmの範囲に分布している地域が有りますが、その東側に摩利支天塚古墳と共に、ふたつ大きな前方後円墳の姿を見せています。
琵琶塚古墳案内板.jpg
上の写真は、琵琶塚古墳の南西部に建つ古墳の説明板です。
それによると、この琵琶塚古墳は大正15年2月24日に国史跡に指定されています。
  墳 形 前方後円墳  全長約123m
  前方部 幅約70m  高さ約9m
  後円部 直径約75m 高さ約11m  
墳丘は、自然地形の地ぶくれを利用して基壇を設け、さらに2段の土盛をすることによって構築されています。また、墳丘のまわりには幅およそ20mの壮大な周湟が存在しており、調査の結果、東側と南側では二重にめぐらされていることがわかりました。

平成25年から29年にかけて史跡整備のための発掘調査が実施されました。
2016年2月18日琵琶塚古墳.jpg
発掘作業風景1.jpg発掘作業風景2.jpg
2016年2月18日撮影 発掘作業時の様子。

その結果、前方部が2段・後円部が3段に築造され、少なくとも墳丘上に二重の埴輪列を有すると共に、周堤上にも埴輪列が設けられていたことが分かりました。特に、前方部側の周堤跡付近から多くの形象埴輪が出土しており、周堤上に形象埴輪群が設けられていた可能性も指摘されています。

現在、この琵琶塚古墳の東側に立派な「古墳資料館」が建っています。
古墳資料館外観.jpg
2019年5月16日琵琶塚古墳の上より、「国史跡 摩利支天塚・琵琶塚古墳資料館」を写す。
古墳資料館展示室.jpg
「国史跡 摩利支天塚・琵琶塚古墳資料館」内、展示室の様子。

この琵琶塚古墳と古墳資料館の間を通過する、小山市道221号線は春には見事な桜並木となり、古墳の周りは菜の花の黄色い絨毯が広がります。
2019年4月2日琵琶塚古墳と枝垂れ桜.jpg
2019年4月2日撮影 この時はまだ杉木立は残っていました。
今年は桜のシーズンを逃してしまったので、来年は是非又来てみたいです。

今回参考にした資料:
・「国史跡 摩利支天塚・琵琶塚古墳資料館」入場時頂いたパンフレット。
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