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栃木市沼和田町の廣泉寺 [堂々巡り]

今回訪問するのは、沼和田町の廣泉寺です。
廣泉寺は天長年間、慈覚大師開基とされていますが、明治十三年(1880)に本堂を全焼し、それ以前の記録を一切失った為、寺の歴史には不明な点が多い。しかし、境内より室町時代の文明元年(1469)の板碑が発掘されたことで、当時すでにこの地に同寺が有った事が分かっています。
廣泉寺の他、この付近には慈覚大師を開基とする天台宗の寺院が多くあります。同じ沼和田町内に有る「東泉寺」、北東側城内町二丁目に「圓通寺」、そして南側大平町牛久に「牛来寺(ごらいじ)」です。

廣泉寺は、正式には「光明山 龍正院 廣泉寺」と号します。ご本尊は「木造 釈迦如来坐像」になります。
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その昔は境内に阿弥陀堂や不動堂も有りましたが、時の経過と共に消失してしまいました。

東側に有るお寺の門から境内に入ります。入ると直ぐ右手に立派な石碑の有るお墓が有ります。「沼和田家」と有りますが、ここの地名の沼和田と同じという事で、どのような関係が有るのか気になりました。
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参道を進みます。右手に新しく建てられた永代供養の墓が有り聖観音菩薩像が立っています。そして六地蔵が並びます。
広泉寺6.jpg広泉寺3.jpg
本堂で手を合わせて参拝を済ませます。
尚、現在本堂にはご本尊の左脇に阿弥陀如来が安置されていますが、この阿弥陀如来はその昔盗難にあい、巴波川のほとりに投げ捨てられていた物を、檀信徒に発見され再び同寺に奉納されたと言います。発見の際雑草の茂みから「沼和田恋しい、沼和田恋しい」と言う声が聞こえたとも伝えられ、盗まれた時も盗人がこの声を聞き、恐ろしくなって投げ捨てて行ったのだろうと、言われています。

廣泉寺周辺も最近住宅地が多くなりましたが、東を向く寺院の前方はまだ畑が残っています。南東側には昭和52年(1977)4月1日開校の栃木南小学校が有ります。夕方東側の道路から見ると寺院の後ろにシルエットの太平の山脈が見えます。
広泉寺7.jpg
今回も資料として天台宗栃木教区宗務所編「とちぎの天台の寺めぐり」を参考にさせて頂きました。
広泉寺9.jpg

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