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栃木市木野地町の東善光寺 [堂々巡り]

今回は、昨日の伊吹山善応寺前の道を赤津川沿いに遡って、次の橋「如来橋」から西の小高い丘の上に見える、朱塗りの山門(仁王門)を持つ東善光寺を訪れます。
赤津川に架かる「如来橋」のたもとから、西に入る細い道を進むと石段が有り、登り口の右手に六地蔵や石仏が並んでおります。
東善光寺0.jpg東善光寺1.jpg
石段の上に朱塗りの仁王門、
東善光寺2.jpg
右側に阿形の仁王像、左手に吽形の仁王像が眼光鋭く立っておられます。
東善光寺3.jpg東善光寺4.jpg
これらの仁王像と境内に有る梵鐘は栃木市指定の有形文化財になっています。
仁王門内の通路にこれら文化財の説明文や寺院の由来を記した案内板が掲示してあります。
由来書によると開山は法徳尼と言い、平安後期の保安三年(1122)頃、奥州白河の人で早くに両親を失い、二十一歳で出家し阿弥陀如来を厚く信仰して、信濃の善光寺にて再三修行に励み、大治二年(1127)の春、下野国伊吹山の辺りに霊山有るを知り、ここ天神山に阿弥陀如来と天満宮を安置して、「天神山 宝徳院 東善光寺」としたと伝えています。
東善光寺5.jpg東善光寺6.jpg
(本堂と本堂正面左手欄間に掲げられた東善光寺縁起を記した扁額)

参道左側の鐘楼堂に有る梵鐘は、江戸時代元禄三年(1690)三月鋳造の天明鋳物ですが、昭和十六年十二月の大東亜戦争勃発により軍需用に供出、寺を去りました。
既に溶鉱炉に消えてしまった物と考えられたいましたが、昭和六十三年七月佐野市在住の郷土史家が石川県富来町の浄土真宗の恵光寺にて偶然にも発見されました。その後、梵鐘を故郷の地に戻そうと、東善光寺保存会では鋭意努力を続けて、平成三年十一月十七日新築された鐘楼に里帰りすることが出来たのでした。その「梵鐘帰郷と鐘楼建立の記念の碑が鐘楼の前に建立されています。
東善光寺8.jpg東善光寺7.jpg
現在も東善光寺は無住の寺院ですがこの寺院を愛する保存会の皆さんのご活躍を境内のいたる所で垣間見ることが出来ます。素敵なお寺を巡ることが出来ました。


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じんじん

今日、室町の金魚の湯で、梵鐘の由緒が彫ってある石碑を見ました。元禄から平成に繋がる想いがありました。
by じんじん (2018-03-31 20:58) 

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