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那珂川に架かる土木遺産の境橋 [橋梁]

昨日、那須烏山市の那珂川に架かる境橋を見に行って来ました。数日前に読売新聞栃木版に「近代化遺産を巡ろう」と言うタイトルの下に、モノトーンの朝靄の中に白く輝くアーチ橋、てまえの川面には小舟が2隻、何とも美しい風景の写真が掲載され、私の目を引き付けました。写真には「土木学会が選んだ土木遺産の境橋=那須烏山市提供」と添えられていました。
珍しい橋となると、じっとして居られません。まして栃木県内の事、実際に行って見てみたいと思い、昨日行って来たものです。
那須烏山方面は結構出かけた事が有りますが、国道294号線で通過するのがほとんどです。今回の目的地の那須烏山市の宮原と大沢とを繋ぐ、境橋は市街地より東へ向かい、那珂川の流れが天狗のお面の鼻の形の様に大きく蛇行している、丁度その鼻の先端部分で那珂川を渡る県道29号線に架かっている橋に成ります。
途中右手に折れて行く県道12号線の先に、白く高くそびえ立つ斜張橋「烏山大橋」の塔が見えます。そこを横目に目的地の境橋に向かいます。
目の前に「境橋」が見えて来ました。その境橋の西詰で県道から左に入る細い道路に入ります。道の角に「烏山町青少年野外活動広場入口」の立て看板が有りました。細い道を進むと那珂川の河川敷きに出ます。車が数台止まっていました。私も車を停め那珂川の川岸へ行くと、下流方向に目的の「境橋」を下から橋全体を見る事が出来ます。
境橋(那珂川)1.jpg
(境橋の上流側、那珂川右岸の川の流れの直ぐ脇から撮影)
ドッシリとして重厚な鉄筋コンクリート製、その力強さの中にも華やかで美しい曲線を持つ、三連アーチ橋が那珂川の上に架かっています。
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(二本の橋脚の上部高欄部に丸く突き出したバルコニー)
次に車を移動して橋を渡り、境橋の東詰に一寸した空き地が有ったのでその場に車を停め、橋の上を歩く事にしました。
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(橋西詰の親柱に刻まれた橋名、右側がひらがなで「さかひばし」、左側が漢字で「境橋」)
丁度車を停めた場所に、一本の記念碑が建てられていました。そこには「那須烏山市の近代化遺産」と題して、境橋についての説明が記載されています。説明文を転載させて頂きます。
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(橋の東詰に建てられた記念碑。下側に土木遺産認定書を写した石版が埋め込まれている。)
≪境橋は、主要地方道常陸太田那須烏山線の那珂川に架けられた橋長112.5m・幅員6.1mの上路式RCオープンスパンドレルアーチ橋です。現在の橋は3代目で、初代は明治30年に舟橋が、2代目は大正9年に洋式木橋が架けられましたが、度重なる洪水による被害への対応から永久橋への架け替えが昭和10年の第39回通常県議会で決議されました。設計者は、関東大震災後の帝都復興局橋梁課長として隅田川橋梁群の設計・積算や、美橋として知られる聖橋など百数十橋を手がけた当時における橋梁設計者の第一人者・成瀬勝武です。橋脚上には半円形のバルコニーが設けられるなど意匠性と希少性に富み、また、那珂川屈指の景勝地に調和した優美な景観から、平成19年度土木学会選奨土木遺産にも認定されています。≫
橋の上は自動車も頻繁に通過しますが、バルコニーに入る事で、安全にゆっくりと下を流れる那珂川の流れと周囲に広がる山々の紅葉とを堪能する事が出来ました。
境橋(那珂川)7.jpg境橋(那珂川)8.jpg
(橋の欄干から突き出たバルコニー、ここからゆっくり風景を眺めることが出来る。)
境橋(那珂川)9.jpg境橋(那珂川)10.jpg
(境橋から上流側の那珂川の様子)     (境橋から下流側那珂川の流れ)
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