太平山から晃石山へ

今朝、天気予報を見ると大気圧が日本全土をカバー。穏やかな晴天となると言うので、少し山歩きをしようと、太平山から晃石山の往復ウォーキングを決行しました。家事を済まして、出発地の太平山上謙信平の駐車場に車を停めて、歩き始めた時間は丁度午後１時となりました。
太平山と晃石山の鞍部に設置されている電波塔までは、作業車両用道路を歩きます。等高線に沿った形の道路の為、少し登り勾配ですが歩くのは楽でした。実際地形図上で比高を読むと、謙信平の標高は約２２５ｍで、電波塔入口ハイキング道との分岐点の標高は２８０ｍですから、１２８０ｍ歩いて５５ｍ登る状況に成りますから、勾配は殆ど気にならない筈でした。

真っ青な空と、大方落葉した木々の間から漏れる陽の光を受けながら、電波塔の建つ地点まで２０分ほどで着きました。電波塔は二つ有り地上から良く見えた高い方は現在工事中なのか覆いが付いていました。確かに今回準備した最新の国土地理院２万５千分１の地形図には電波塔の地図記号か２ヶ所有ります。

何時電波塔が二つになったのか、今まで全く気にしていませんでした。改めて国土地理院の地形図の図歴で確認してみると、昭和４０年発行の地図には電波塔が載っていません。昭和４９年発行地図に電波塔が出ています。その位置は手前では無く現在工事中のハイキング道より少し登った高台の頂上でした。電波塔の地図記号が２つに成るのは、平成９年発行地形図からで、新しい電波塔の記号は、以前の塔より東側にあり古い塔が３１２ｍの山の上に有るのに対して、そこから少し低い２９５ｍの場所に建てられていました。

電波塔の手前の分岐点に建つ道標に晃石山まで１．３ｋｍと有りました。電波塔の建つ山の南側を進むハイキング道です。ここからは山の尾根を辿る細い山道に成ります。
途中短い区間ですが岩場を登る場所も有り、落葉や道路に露出した木の根に足を取られそうになります。

ゆっくり慎重に足場を探して登りました。「駒形石（駒の爪）」と言う標識の建つ大きな石の脇を抜けると、又目の前に電波塔が現れました。ここは平成２５年発行の最新の地形図にも出ていません。近くによって確認すると、「消防救急デジタル無線晃石山基地局」と記したボードが掲示されていました。
その先を少し行くと、今度はハイキング道の左手に少し開けた場所が現れました。山の南側が開け前方に大平町西山田のぶどう団地が広がっています。その展望の利く場所に、鮮やかな虹色のパラシュートを広げ、今まさに空に舞い上がろうと準備をしているパラグライダーの滑空場が有ります。今まで下から青空を飛んでいるのを、何度も見た事が有りますが、この場所から飛んでいたのでした。ずっと見ていると気にしてはと思いそこを後にしました。

そこからまた少し行った所に「晃石山０．２ｋｍ」の標識が立っています。後２００ｍでゴールです。もう一度山を登ると、やっと目的の晃石山山頂に出ました。到着時間は丁度２時に成っていました。歩きだして一時間です、約２．６ｋｍの道のりでしたから、途中休憩などしましたが、平地を歩く倍の時間を要した事に成ります。
晃石山（てるいしさん）は標高４１９．１ｍで、連なる太平山（おおひらさん）３４１ｍや、馬不入山（うまいらずさん）３４５．２ｍの中で一番高い山です。山頂に小さな祠が祀られています。晃石神社の奥之院となる物でしょうか。祠の前方に「一等三角点」と刻した標石が設置されてされていました。晃石山の三角点は、茨城県筑波山（８７７ｍ）、埼玉県堂平山（８７５．８ｍ）、神奈川県丹沢山（１，５６７ｍ）などと、南関東の一等三角網の一つに成っています。

山頂からの眺めは南西方向に、馬不入山、岩舟山そしてその先に三毳山を望むことが出来ます。今日は温かく風も無かった為、遠くは霞んでしまっています。空気が澄んだ時には遠くに富士の霊峰を拝むことが出来ると、丁度山頂で休んでいたハイカーに教えて頂きました。
一方北の方角を眺めると、低い山が点在しその中に多くのゴルフ場が広がっています。その奥にうっすらと男体山の山頂を見る事が出来ました。

今日は平日でしたが、予想以上に大勢のハイキングを楽しむ人達とすれ違い、挨拶を交わしました。
その多くは中高年の方で、きちんと山登りの服装で歩いていて、私の様な普段着でチョッと来ましたと言う人はいません。結構皆さん山歩きを楽しんでいるんだなと驚きました。