SSブログ

那須町芦野の遊行柳へ [石碑]

先日、那須町の「道の駅、東山道伊王野」方面に車を走らせました。国道294号を那珂川町から北上、道の駅にて休憩後更に北に向かう。那須町芦野に入ると直ぐ国道左手奥の山肌に「堂の下岩観音」が有ります。(こちらは、2014年11月30日付の堂々巡りにて、紹介をしています。)更に北上すると左方向から栃木県道72号線が交差して来ます。この県道72号線は江戸時代の五街道のひとつ、旧奥州道中の一部に当たり、大田原市から那須町芦野までの区間に成ります。そして芦野以北は国道294号線が旧奥州道中を辿る事と成ります。
芦野は旧奥州道中の下野国最北の宿場です。次の宿場は、国境に当たる「境の明神」の所で下野国から磐城国に入り、白坂宿へと至ります。
今回はそこまでは行かず、旧芦野宿の直ぐ北に位置する「遊行柳」の元に行きたいと思います。これまでは何度もこの道を走っていますが、いつも遊行柳の場所を分からず通過していましたので、今回は前もって良く下調べをして来ました。
県道72号線との交差点から北へ1km程走ると、国道の脇に「遊行庵」と記した大きな看板を立てた茶屋、その手前に広い駐車場が有ります。松尾芭蕉の奥の細道の句「田一枚植て立去る柳かな」で有名な「遊行柳」へは、ここに車を停めて、歩いて向かいます。
駐車場から丁度西の方向、山の手前に大きな柳の木を確認することが出来ます。田圃の中の道を大きな柳の方向に歩いて行きます。
芦野4.jpg
入口に≪国指定名勝・町指定史跡 おくのほそ道の風景地 遊行柳≫と刻した石柱が建てられています。左側にビューポイントを示すカメラの絵が付けられています。私もそれに従って1枚シャッターを切りました。
芦野5.jpg
整備された道を柳の木の元へ進みます。道は少し「く」の字に曲り西の山裾へと伸びています。その中間点道が曲る所が広場の様になって、道の両側に大きな柳の木と石の常夜燈、その先に石の鳥居が建てられています。道の左側常夜燈の南隣りに、石で囲われた柳の木が有り周りに多くの案内板が建てられています。
≪那須の名木 遊行柳 幹回り90cm 樹高10m 平成六年十一月三日指定 那須町≫、「とちぎ名木百選」でもある様です。那須町教育委員会が立てた「遊行柳」の案内板も有ります。
芦野6.jpg
常夜燈の手前脇に、小さな石碑が建てられています。芭蕉の句碑です。石碑の右下に「芭蕉」の文字を確認出来ます。石碑のバックに成るのは、今は稲を刈り取った後の田んぼです。
そして、道の右側に目を転じると、同じように大きな柳の木とその横にこちらにも石碑が建てられています。
碑の上部に「道のべに 清水流るゝ 柳かげ」 そしてその下に「しばしとてこそ 立ちどまりつれ」と、刻されています。西行法師の詠じた歌碑に成ります。
芦野8.jpg芦野9.jpg
(松尾芭蕉の句碑)                   (西行法師の歌碑)

道は石の鳥居の先へ、西側の山は「鏡山」との事、その山裾に祀られている「上の宮神社」(正式には、鏡山温泉神社)への参道に成ります。鏡山の西側に健武山湯泉神社と言うもうひ一つの、温泉神社が祀られており、そちらは「下の宮神社」と呼んで区別しているのだそうです。
芦野7.jpg
(鳥居の奥、鏡山の麓に祀られている「上の宮神社」への参道)
社殿の左手前にとても大きな銀杏の木がそびえ立っています。こちらは「上の宮のいちょう」と言う、那須町指定の天然記念物となっています。≪推定樹齢400年 幹回り610cm 樹好高35m≫と記した案内板が建てられていました。
芦野3.jpg
(那須の名木「上の宮のイチョウ」)
神社周辺の山裾に、これもまた巨大な石が幾つも見られました。
芦野1.jpg
(山裾に転がる、岩の様な巨大な石)
どうやら神社の裏山は岩山の様です。手前に見られた「堂の下岩観音」なども有る様に、芦野地区の山はどれも岩山らしく、周辺には採石場が沢山分布しています。
芦野2.jpg
(社殿裏手の山肌は、岩山が露出しています。)
神社に参拝をして、遊行柳を後にしました。
帰りは国道4号線を走り、さくら市市内で国道293号線に入り、鹿沼経由で栃木に戻りました。
10月の下旬と成って来ると、西の空が夕陽に染まるのが早く成って来ています。家に着く頃はすっかり暗くなっていました。
芦野10.jpg
(さくら市から鹿沼方面へ)


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0